霧多布湿原の楽しみ方〜日帰り温泉とグルメ

北海道旅

10月初旬に夫婦で北海道を旅しました。何度も訪れたことのある道東は私たち夫婦の大好きなエリアですが、霧多布には一度も行ったことがありません。霧多布湿原のカヌーツアーや宿、温泉、グルメのことも知りたかったので事前に購入したのがこちらの一冊でした。今回は定番のスポットではなく、今までよりもう少し狭く深く道東を知りたい、そんな思いがありました。

霧多布湿原の名物ペンションPORCH

10月の初旬、ツウ旅北海道で紹介されていた霧多布湿原のペンションPORCHに宿泊しました。こちらのオーナーの瓜田さんは時々テレビでも見かける有名人です。先日もムツゴロウさんが家族で住んだ無人島、劍暮帰島(ケンボッキ島)の番組でカヌーガイドをされていました。元々昆布漁師もされていた瓜田さん、豪快で楽しい雰囲気のオーナーさんです。

湿原の真ん前のロケーションと瓜田さんのお人柄、そして奥様の美味しいお料理で、大変居心地の良い時を過ごすことができました。

この日はあいにく朝から雨したから、宿でのんびり瓜田さんと楽しくおしゃべりをしました。

雨の日のPORCH

瓜田さんが入れてくださったお茶、「ちゃんとお代わりしてくださいね」と念を推して急須ごと出してくれます。「なぜお代わりを?」とお聞きすると、「朝、お茶を一杯だけ飲んで漁に出ると事故に遭う。だからこの辺の人は昔から、必ずお茶は二杯飲んでから出かけるんです。今でもペンションに泊まるお客さんが朝、一杯だけしか飲まずに出かけると心配になるんですよ」と教えてくれました。実際に瓜田さんもお茶をお代わりしないで出かけて、船が波で傾いて、せっかく採った昆布が全部海に流れてしまった経験があるとのこと。私たちも慌ててお茶をお代わりしました(笑)

北の絶景、霧多布温泉ゆうゆ

チェックアウトしてからまずは霧多布温泉ゆうゆに行きました。

  • 名称 浜中町ふれあい交流・保養センター 霧多布温泉ゆうゆ
  • 住所 北海道厚岸郡浜中町湯沸432
  • 電話 0153-62-3726
  • 入館時間 午前10時から午後10時まで
  • 休肝日 無休
  • 入浴料金 大人(入学生以上)500円 小人(小学生)250円 乳幼児は無料

オープン直後は誰もいなくて、露天風呂も貸切です。朝から雨の湿原を眺めながら入るお風呂も贅沢なものです。

途中から地元のおばあちゃんたちが入ってきて、おしゃべりをしました。毎日ここに入りにくるのが日課だとか。みなさん温泉効果なのか、とてもお元気そうです。いつもの旅だと次はどこの写真を撮って〜などと忙しくて、地元の方とゆっくりお話しする心のゆとりがないのですが、雨の日はこういう時間も持てていいものだなと思いました。

湿原には鹿の群れが、雨の中で草を食んでいました。

道東で一押しの海鮮丼*霧多布の名店「寿司ひらの」

お風呂の後はお楽しみの海鮮丼です。ツウ旅で見て、絶対ここに寄ってみたいと思っていました。

  • 名称 寿司ひらの
  • 住所 北海道厚岸郡浜中町霧多布東2条2丁目29
  • アクセス JR根室本線 茶内駅より車で16分
  • 営業時間 11:00〜21:00
  • 定休日 不定休
  • 電話 0153-62-2002

カウンターと窓際にテーブル席が2つ。奥に小上がりがあり、2階には大宴会場(60名)があります。

メニューを見たらお手頃価格なので一安心。タイトルに惹かれて頼んだ旬の豪華海鮮丼はとても変わっているのです。周りをぐるりと昆布で巻かれ、中に酢飯、上に色とりどりの旬の魚介が乗っていて、まるで「海の宝石箱や〜」のようなものが2つ並んでいます。

「これをお椀に移してから昆布を外してお召し上がりください」とのこと。言われた通りにお椀に移して昆布を外すと、「昆布もそのまま召し上がってください」と言われました。

まりこ
まりこ

えっ、昆布を? 味なしでこのままかじるの?

驚いていると、その昆布は竿前昆布という昆布の収穫前(竿入れ前)に採る若い昆布で、結んでおでんに入れたり煮物にしたりするものだそうです。かじってみると本当に柔らかくて、薄くて、味付けはしていないのに滋味のある味です。この辺の方は野菜代わりに竿前昆布を食べるということです。いかにも体に良さそうですね。

こちらのお寿司やさん、北海道ミシュランにも選ばれた名店だそうです。お話を伺うと、寿司職人の概念をくつがえすような柔らかい物腰のご主人がにこやかに答えてくれました。

年に一度、さんまが揚がる時期しか食べられない数量限定のさんま丼は、あまりの美味さに漁師も唸ったと聞いて、慌てて翌日のお昼に再訪しました。もちろんにぎりも最高に美味しかったです。

さんま丼

おろしたさんまの身の皮側をバーナーで軽く炙ってすぐに氷水に放ちます。皮の香ばしい香りと新鮮な身、さらにさんまの上に卵黄が乗っており、混ぜて食べると生のさんまと卵黄がなんとも言えない絶妙のマリアージュ♪ タレの味がまた良くて、確かにこれは絶品です。

まりこ
まりこ

もちろんにぎりも最高でしたが、やはり期間限定というのに弱いのです(笑)

旬の魚のお話

美味しい魚をたくさん食べたので、霧多布、厚岸近辺で採れる秋冬に美味しい魚介類のことを伺いました。

  • さんま 8月〜10月いっぱい。さんま丼は絶好のタイミング
  • アキアジ(秋鮭) 8月下旬〜11月上旬 温暖化の影響か水揚げが減少している
  • ホッケ 11月〜翌年3月 冬のホッケは脂がのっていて最高においしい
  • マダラ 12月〜翌年5月 やっぱり鍋やフライも
  • 牡蠣 やはりこの辺の牡蠣は年中食べられる
  • アサリ 8〜9月以外ほぼ通年
  • トウダイツブ 4月〜10月 最もポピュラーなつぶ貝
  • バフンウニ 10月〜翌年3月 名前は悪いが味は最高
  • ケガニ 9月〜10月 北海道のカニの代表でとても上品な味わい
  • 花咲ガニ 7〜9月 道東沿岸の特産、花が咲いたように赤い
  • シシャモ 10〜11月 太平洋沿岸だけに遡上
  • コマイ 9月〜翌年3月 氷下待ち網漁という方法で厳冬期も湖上で漁をする
  • ナガコンブ 6月〜10月 6月の竿前昆布が柔らかくて特に煮物に人気

 

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