ネズミ駆除、自分でやるかプロに任せるかお悩みの方に

暮らしの知恵

このブログでは、我が家のベランダに住み着いたネズミが家に入り込み、なんとか自分で駆除しようとして数ヶ月掛けて失敗、結局プロにお任せして解決した体験談を書きました。今、ネズミの被害でお困りの方の参考になれば幸いです。

野鳥の餌がネズミの餌に

愛鳥家である私は、毎年12月から3月末まで、ベランダにみかんやひまわりの種、ピーナツなどを置いて野鳥を呼び寄せるのが趣味でした。寒くなると野外の餌が少なくなり、餌を置くと喜んで集まってきます。4月になると餌になる虫も増え、桜が咲くとその蜜が鳥たちのご馳走になるので餌を置くのをやめます。それまでは毎日、ベランダにやってくる野鳥を観察するのが楽しみでした。

ところが、ある時から餌の減り方が異常に早くなり、10個くらいのピーナツがほんの数分で無くなるようになりました。そしてベランダに吊るしていたジャガイモやさつまいも、玉ねぎも全て無くなるようになりました。

犯人は絶対にネズミに違いありません。私は以前ハムスターを飼っていたこともあり、別にベランダにネズミがいてもいいのでは?と軽く考えていたのですが、ネズミのことを色々と調べてみました。

ネズミの種類

日本の家庭で見られるネズミは3種類です。

●クマネズミ:体長14~20cm  配管やアルミサッシ、網戸、細い紐など、どこでも登ることができ、綱渡りが得意。尻尾が長く、やや小柄で非常に敏捷。目と耳が大きい。警戒心がとても強い。穀物や芋、果物が好き。見た目はディズニー映画「トムとジェリー」のジェリーにそっくりです。

●ドブネズミ:体長18~26cm クマネズミと似ていますが、尾が体よりも長くて耳が小さい。ゴミ捨て場や地下、下水道などに生息し、湿った場所を好みます。ヒトを怖がらずに噛みつく習性がある。肉や魚など動物性タンパク質を好む。

●ハツカネズミ:体長5~10cm 小柄で耳が大きく尻尾は短い。自然に近い環境、農村などに住む。物陰に潜んでいて、あまり人前には現れない。野菜や草、種や穀物を好む。

我が家にいるのはクマネズミに間違いありません。ガラス窓のサッシをスルスルと登って、天井から吊るしてあるひまわりの種を軽々と持って行くのです。

最初は一匹だけで、可愛らしくもあるので、ベランダに住んでいても特に問題はないかとのんびり考えていました。ところが

いつの間にかペアでいることが判明。2匹でベランダを歩き回り、餌を探しているのを見かけるようになりました。野鳥の餌を置かなくなったので、食べものがないかと必死になっていたようです。これは一刻も早く駆除しなければ!

ネズミによる被害は?

ネズミによる被害の一番は健康被害です。ネズミが持っているサルモネラ菌やウイルスによって感染症を引き起こす可能性があります。また、ネズミの体にはツツガムシやイエダニ等が寄生している場合があり、高熱や頭痛、発疹などが発症するケースもあります。

高齢者、赤ちゃんのいるご家庭は特に注意です。大人でも接触すると噛まれる可能性があります。特にドブネズミは大型で肉食です。ドブネズミより小さなハムスターやインコなどは捕食されてしまう可能性もあるそうです。

また、ネズミは常に物をかじって歯が伸びすぎるのを防がなくてはならないので、建物をかじって穴を開けたり、配電盤のコードをかじって漏電騒ぎになったりもします。

ネズミのフンや尿で家が汚れたり、シミができてしまうこともありますし、夜中に屋根裏を走り回られると気になって眠れなくなり、睡眠障害になる可能性もあります。

実はエアコンの室外機に住んでいた

真冬のベランダで一体ネズミはどこに住んでいるのか、ずっと観察していると、ベランダに置いてあるエコキュートの下の隙間から出入りしているところを見つけました。

エコキュートの中には凍結防止の断熱材が巻きつけてあるので、多分断熱材をかじってふわふわの寝床を作り、そこにピーナツやヒマワリの種を運び込んで快適に暮らしているに違いありません。

このまま放っておくと、家の中に侵入するのも時間の問題です。そこでネットで調べてネズミ捕りを導入することにしました。

ネズミ捕り器を仕掛けてみた

とりあえず一番ポピュラーなネズミ捕り器をネットで購入して、中に好物を置いて、餌を取ると入り口が閉まって出られない仕掛けのカゴをネットで購入しました。

いつも歩いているベランダの隅に2種類。中にはピーナツ、さつまいもやひまわりの種、お米などを置いてみました。

クマネズミは大変警戒心が強いらしく、見慣れない物が置かれているだけで警戒して、なかなか近寄らないのだそうです。スマホで長時間動画を撮ってみると、餌の匂いに惹かれてカゴの周りはうろうろするのですが、中には一切入ろうとしません。本当に頭がいいのですね。

1ヶ月くらい餌を変えたり置き場を変えたりして試行錯誤したのですが、どうしても中には入ってくれませんでした。

家の中に侵入

案の定、もたもたしているうちに家の中に侵入してしまい、パントリーにしまってあった食料品の袋が食い破られ、撒き散らされたオートミールや小麦粉の上に、小さなネズミの足跡がいくつも残っているのを目撃してしまいました。

荒らされた食料は捨て、残りは全部プラスチックの蓋付きケースに保管するようにしました。

冷蔵庫の後ろからとても嫌な臭いが漂ってきて最悪です。夜中に台所の電気を点けると、慌てて冷蔵庫の後ろに走り込む姿を目撃しました。冷蔵庫を伝って上まで登り、天井からの吊り戸棚にも出入りするようになってしまいました。

試行錯誤の日々

こうなったら手段を選んではいられません。しかし粘着式のネズミホイホイを置いたものの警戒されたのか、毛が少しシートに付いてはいるのにネズミは一匹も捕まえられず、あちこち置き場を変えてもダメでした。

殺鼠剤も考えましたが、それを食べたネズミの処分を自分でするのは難しいだろうと思いとどまりました。

ここまでに掛けた費用

  • ネズミ捕り器プラスチック2個セット 2,800円
  • ネズミ捕り器カゴ 500円
  • ネズミホイホイ4個セット 1,930円

合計5,230円です。さらに超音波式のネズミ駆除器も考えましたが、自己流には限界を感じてしまいました。

結局プロに頼ることに

ネットで調べるとネズミ捕り業者は価格がピンキリで、ぼったくられる心配もあるとのことでしたが、数社を検討して、A社に電話をかけてみました。選択のポイントは以下のようなことでした。

  • ネットの口コミがいいこと
  • 1年365日対応
  • 1年間の安心保障
  • 現地調査無料
  • 価格がリーズナブルであること
  • 電話の対応がいいこと

A社はその日のうちに現地調査に来てくれて、説明が分かりやすく親切な印象。見積もりも思ったより安かったので、思い切ってお願いすることにしました。

侵入口の調査

まずはどこから出入りしているのか、ネズミの侵入口を探すことが肝心とのこと。侵入口を塞がないことには、いくら駆除してもまた入ってきてしまいます。

現地調査の結果、我が家の場合の侵入経路は換気扇の小さな隙間からで、エコキュートの中と家の中を自由に出入りしているだろうとのことでした。ネズミは500円玉ほどの隙間があればどこでも入れるとのことです。

ネズミの代表的な侵入経路

  • 床下の通風口
  • 下水管
  • エアコンの室外機のパイプ
  • 換気扇の隙間
  • 戸袋 etc.

侵入経路を塞がなければ、いくら駆除してもまた入ってきてしまいます。どこから出入りしているか確かめるのが重要です。

ネズミの被害の調査

  • 壁や柱、家具などにかじられた箇所はないか。ネズミがなん度も通る場所は白い壁が黒ずんできたりします。
  • 冷蔵庫や食器棚の上に糞がないか。
  • 冷蔵庫の裏の埃が溜まっている所にネズミの足跡がないか。
  • 配電盤の中や電気の配線がかじられていたりしないか。

どの辺に生息しているかを見極めてから駆除を始めます。

駆除の方法

粘着シートと忌避具とおせんぼ

ネズミがよく通るパントリーと冷蔵庫の間の床に忌避具とおせんぼ業務用超強力粘着シートというものを置きました。

私の場合、2枚の粘着シートを適当に並べて置いただけでした。ボードに隙間がないように敷き詰めるのがポイント。

最初に新聞紙を敷いて粘着シートにホコリやゴミが付着するのを防ぎます。壁に沿って忌避具とおせんぼを並べます。表に鋭いトゲが付いた鋼板です。

とおせんぼの手前にびっしりと業務用粘着シートを置きます。このトゲに触れるとネズミがびっくりして粘着シートに触れてしまうという仕掛けです。

また粘着シートをコの字型に折り曲げて、冷蔵庫の隙間や裏にも置きます。

駆除の方法ー毒餌

我が家の場合、ペットがいないので毒餌も置いてもらうことにしました。冷蔵庫の上とパントリーの奥に置きます。特にクマネズミは警戒心が強いので、1〜2日は餌に手を出さないそうです。

ネズミの食べ物になりそうなものは完全に片付けること。

結果、3日後に1匹のネズミが粘着シートで捕獲され、もう1匹はエコキュートの中で死んでいました。幸いにも繁殖する前だったので2匹だけだったようです。

侵入経路を塞ぐ

その後、換気扇の隙間はシリコンで完全に塞いでもらいました。大きな隙間があればパンチングボードなどで塞いだりするそうです。

清掃と消毒

エコキュートの中にはネズミの死骸と断熱材で作ったふわふわの巣、大量の糞、野鳥の餌などが見つかりました。全て取り出して中を清掃し、破れていた断熱材も貼り直し、殺菌消毒をしてくれました。荒らされたパントリーや冷蔵庫の裏などにあった糞や尿も掃除し、ネズミの嫌がるハッカ系の香りの忌避剤を設置してもらいました。

費用

費用は見積もりどおり20,000円。我が家はマンションで侵入経路が限られていたことと、幸いにも数が増える前で2匹だけだったこと。家屋がかじられたりした大きな被害がなかったことで、この価格で収まったようですが、家の大きさ、ネズミの数などによっては10万〜100万くらい掛かってしまう場合もあるようです。

数日で無事作業が終わり、「その後いかがですか?」と何度か確認のお電話をいただきましたが、それから1年間、ネズミの姿を見ることはなくなりました。

これほどの作業で2万円はとてもリーズナブルと感じました。

悪徳業者にご注意

幸いにもとても良心的な業者さんにお願いできましたが、金銭トラブルが発生したりするケースもあるそうです。

  • 極端に見積もり価格が安い場合、後から高額の費用が上乗せされる場合があります。標準的な価格の業者を選びましょう。
  • ネズミは一度完全に駆除しても、また再発する可能性はあります。アフターケアをしてくれる業者さんを選びましょう。半年、1年とアフターケアの期間を選べる場合もありますのでしっかり確認しましょう。

自分で捕獲した場合の処理方法

自分で捕獲すれば一番安上がりだとは思いますが、悩ましいのは捕まえた後の処分をどうするかですよね。その辺をプロに教えていただきました。

まずは捕獲したネズミの周りに殺虫剤を撒いて、ダニやノミが逃げ出さないようにすることです。そして必ずマスクと手袋をして作業を始めましょう。

  1. ネズミ捕り器で捕獲した場合 バケツなどに水を溜め、ネズミ捕り器ごと水につけて溺死させます。その後、死骸は新聞紙などに包んで可燃ゴミに出します。
  2. 捕獲シートで捕獲した場合 シートを二つ折りにし、そのまま新聞紙などで包んで可燃ゴミに出します。
  3. バネ式のネズミ捕り器の場合 衝撃でネズミはすでに死んでいる場合が多いです。器具から外してやはり可燃ゴミに出します。気が弱い方にはショッキングです。
  4. 殺鼠剤を使った場合 家にペットがいる場合は危険です。また屋根裏や床下など、死骸が自分で探せないような場所にある場合、腐乱したりする可能性もあるので要注意です。
  5. 追い出す方法 忌避剤や超音波でネズミを家から追い出す方法もありますが、忌避剤の効果がなくなればまた戻ってきたり、超音波に慣れてしまう可能性もあるので、やはり殺処分が確実だそうです。
ネズミは駆除したいけれど、殺すのは可哀想という方は業社にお願いするのが早くて確実ですが、一番は猫を飼うことです。諸事情が許せば猫に住んでもらうのが一番。あっという間にネズミは出ていってしまうようです。

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