山中湖に住む白鳥は渡らない?
白鳥は一般に、春から秋までシベリア、ヨーロッパ、アジア大陸北部、オホーツク海沿岸、北アメリカなどで繁殖し、冬になると温暖な日本、中国、韓国などへ渡って越冬します。
山中湖に住むコブハクチョウは約50年前、別荘の住民らが「山中湖を白鳥の湖にしよう」と山口県の公園から購入して放鳥したそうです。現在は約50羽が生息しています。渡り鳥ではなく通年でその姿を楽しめることから、観光客にも大人気です。
そのおかげで貴重な白鳥の子育ての様子を見ることができ、私たち夫婦も毎年5月になると、ヒナが孵化していないかと山中湖まで探しに行ってしまいます。
山中湖の白鳥観察スポット
白鳥たちが湖のどこにいるかはその日によって違うので、まず車で湖をぐるっと走ります。すると白鳥たちが集まっているのが見えるので、その近辺に車を停めて岸辺に降ります。山中湖の湖岸には無料駐車場がたくさんあるので便利です。
私たちがよく見かける場所は、朝日丘桟橋付近です。付近には停めやすい無料駐車場があり、近くにトイレもあります。
白鳥のヒナ発見
初めて白鳥のヒナを見た時は感激でした。まるでディズニーアニメの世界です。この写真は2020年ですが、この年は山中湖に12か所ある白鳥の巣のうち、3か所でヒナが誕生したそうです。
ヒナは皆が無事大きくなれるわけではなく、卵のうちからカラスやネコに狙われて、卵が巣の中から全部無くなっていることもあるそうです。
また、せっかく孵化してヒナが誕生してもカラスや猫に盗られたりして、無事に大きくなるのはハードルが高いようです。
この写真の先頭のクリーム色の子は翌週に行った時はもういなくなって、グレーの子が二羽だけ両親と泳いでいました。
白鳥の子育て
全方向に注意を払う親鳥
白鳥のヒナには両親がピッタリ横に付いてガードします。カラスが近づくとすごい剣幕で追い払います。人間も接近し過ぎると大きな声で威嚇され、くちばしで攻撃します。
浜でお昼寝していたヒナたちは、目が覚めるとずんずん湖に入っていくのでお母さんが慌てて後を追います。
ヒナたちより遥かに大きなコイが観光客の投げる餌を食べに集まってきて、ヒナがコイの上に乗り上げてしまっています。コイが雛を食べることはなさそうですが、こんな大きな口なので、うっかり食べちゃったということもありそうですね。
お母さんの真似をして、水に潜って水草を探したりしています。
泳ぎ疲れると、お母さんの背中に乗って休憩します。
水から上がるとみんなで毛づくろい。なんでもお父さん、お母さんの真似をしながら一人前に成長していくのですね。
「みんな!お母さんから決して離れるんじゃないわよ!わかった?」「はーい、おかあちゃん!」まるでそんな会話が交わされているような親子です。
スワンボートで餌やり体験
スワンボートハウス
100円で白鳥の餌を販売しています。
スワンボートハウスでボートを借りて湖に漕ぎ出すと、餌をねだって白鳥たちがたくさん集まってきます。子どもたちが喜ぶこと間違いなし。ぜひ一度体験してみてください。
事前予約した場合の価格
スワンボート(大) | 30分 3,000円 ⇒ 2,000円 |
スワンボート(小) | 30分 2,000円 ⇒ 1,300円 |
コーヒーカップ | 30分 2,000円 ⇒ 1,300円 |
2馬力エンジン付オープンボート | 20分 4,000円 ⇒ 3,000円 |
手漕ぎボート | 60分 1,000円 ⇒ 900円 |
モーターボート | 8,000円 ⇒ 5,000円(1周) |
ボートの予約・お問合せ
TEL:080-8422-2485 (担当:羽田)
営業時間 7:00~21:00
白鳥にパンをあげたらダメなの?
「白鳥にパンをあげないでください」最近はこういう張り紙をあちこちで見ます。
白鳥はもともと主に水草や藻を食べる草食動物です。普通に購入した食パンには油(植物性油脂・マーガリン・バター)や塩分が入っています。パンを食べたからといってすぐに体を壊すわけではなさそうですが、野生下での本来の食事にはない油分や塩分がヒトからの給餌によって過多になった場合、病気になることがあります。同じようにカッパえびせんなどのお菓子もNGです。
山中湖で販売されている白鳥の餌は植物などを固めた固形飼料です。
愛あふれる白鳥の守り人たち
湖畔で写真を撮っていると、餌をあげている数人の方を見かけたのでお話を伺ってみました。
この方々は山中湖村から委託されたボランティアで、朝晩2回、雨の日も雪の日も白鳥たちに餌をあげています。
時には仲間同士での争いで傷つき、羽が血だらけになってしまった白鳥を保護して病院に連れて行ったりします。
また、いつもいじめられている子のために、物陰に呼んで特別に餌をあげたりして、白鳥はボランティアさんを本当に信頼しているのが分かる光景を見せていただきました。
白鳥の卵を守ったオナガガモの話
オナガガモのカールくん
ある時、ボランティアさんから驚くような話を伺いました。
写真のオナガガモは尻尾の先がクルンと上に巻いているのが特徴です。いつも白鳥たちと一緒にボランティアさんから餌をもらう常連カモのカールくんです。
ある日、カラスが白鳥の卵を盗りにやってきました。それを見たカールくん、猛烈な勢いでカラスに駆け寄ってカラスを撃退し、白鳥の卵を守ったのだそうです。野性のカモがそういう行動を取ることが驚きです。日頃からボランティアさんの様子を見ていて、「白鳥の卵は守らなければ」と学習したのでしょうか。
コブハクチョウは外来種だから駆除すべきでは?という論争もあるそうですが、特に近所の作物を荒らす被害も報告されておらず、ここで村人に愛されながら穏やかに暮らして欲しいと願います。
山中湖で立ち寄りたい洋風ほうとう屋さんBISTRO SOLA
山中湖に行くと、帰りはいつもほうとうを食べにいきます。普通のほうとうはちょっと飽きた方にお勧めするのが新作ほうとうのBISTRO SOLAさんです。
一抹の不安を感じながら素敵な外観に惹かれて入ったら、思いがけず美味しくて(失礼!)ほうとうの麺は洋風でも中華風でも合うということを知りました。
山中湖一望の素晴らしいロケーション。テラスはワンちゃんもOKでバーベキューが楽しめます。
私がいただいたのはスパイシーイタリアンほうとうです。お値段少々高めですが、このロケーションなら納得のお店です。
コメント