湘南海岸の絶景に舞い降りる*野鳥撮影おすすめスポット2選

湘南お勧め野鳥スポット

こちらのブログでは、野鳥観察が大好きな私たち夫婦がよく行く、湘南の野鳥スポットについてお伝えします。

真冬の鵠沼海岸/絶景スポットで見るミユビシギ

ミユビシギ(三趾鷸)

ミユビシギは体調19センチほどのシギの仲間です。一般にシギの指は4本ですが、ミユビシギは後ろ指が1本少ないのでミユビシギ(三趾鷸)と呼ばれます。日本では旅鳥として春秋の渡りの時期に見られますが、冬鳥として越冬する場合もあります。

ハワイ語では「Hunakai」と呼ばれています。「海の泡」の意味のとおり、浜辺の泡を追い求めて海岸を走り回る姿が大人気です。

短編アニメ『ひな鳥の冒険』(現代:Piper)というディズニーの映画でも主役になり、アカデミー賞とアニー賞を受賞しています。これを見たら、あなたもミユビシギのファンになること間違いなしです♪ 現在はディズニープラスで視聴できるようです。

あんまり可愛いので、minneやCreemaなどのハンドメイドサイトで消しゴムハンコになって販売されたりしています。

湘南海岸ミユビシギおすすめスポット

ミユビシギは湘南海岸にも多く見られて、私たちは毎年、冬になるとミユビシギに会いに行きます。

地元の方から最初に教えていただいたのは、「鵠沼海岸に毎朝7時ごろ飛んで来るよ」という情報でした。真冬の7時はやっと日が昇るタイミングで、浜辺はとにかく寒くマイナス3℃くらいになるので、しっかり防寒し、暖かい紅茶を持って出かけます。

江ノ島鵠沼海岸には数ヶ所の駐車場があり、トイレもあるので安心です。

朝7時になると、驚くほど正確に数十羽の群れが飛んできて波打ち際に降り立ちます。それから浜辺を集団で右に左に走り回るミユビシギの群れ。波が来ると転がるよう逃げ、波が引くとまた波打ち際に走り寄る、その時のちどり足が最高に可愛らしいのです。

また、冬羽のミユビシギは、お腹からお尻にかけて真っ白の羽毛がふわふわで、見ているだけで癒やされます。

ミユビシギはなぜ集団で波打ち際を走り回るの?

ミユビシギの天敵はタカハヤブサなどの猛禽類です。集団でいると襲われる確率が減るので常に一緒に行動し、一羽が飛び立つと全員が飛び去っていきます。人間は安全だと知っているのか、近寄ってもあまり気にしないようですが、お散歩の犬が吠えたりするとやはり飛び去ります。

私たちも少し離れた所からミユビシギを追いかけて走りましたが、いつの間にか海を走っていて、気がつくと足元がびしょびしょに!真冬は辛いので、ここは長靴を着用がベターです。

空と海がピンクに染まるドリーミーな時間

夜が明けて日が昇るにつれて、ほんの10分ほどですが、西の空がピンク色に染まります。これはビーナスベルトと呼ばれる現象で、日の出前や日没直後、太陽と反対側の空にピンク色の帯が見られる現象です。 朝焼けや夕焼けのオレンジ色の光が反対側の空まで届き,高い空の青と混ざってピンク色が現れます。

鵠沼海岸では富士山や海 海面もピンクに染まり、そこをミユビシギが走り回るという、まさにドリーミーな光景を見ることができます。

まりこ
まりこ

地球の自然現象の神秘!この風景を見るために、真冬の早朝、私たちは海に通います。

ピンクに染まる海とミユビシギ

朝焼けの富士山

この写真は1月2日の朝7時ごろの鵠沼海岸です。真冬は空気も澄んで、雪を被った富士山がくっきりと美しく見えます。

そして太陽が昇る江ノ島方面に目を向けると、そこは金色に輝く世界に変わっていきます。

朝焼けに包まれるミユビシギの群れ

ミユビシギの群れは近場に来ることもあるのでスマホで撮影することが可能です。もちろん昼間や夕方でも会えるのですが、真冬の夜明けほど美しいシーンはないように思います。

サーフィンや観光スポットとして超有名な鵠沼海岸ですが、ぜひ一度ミユビシギを見にいらしてみてくださいね。

丹沢から大磯まで毎日通うアオバトの不思議

神奈川県大磯町の照ケ崎海岸の岩場には、春から秋にかけてアオバトという野鳥が毎日たくさん飛来します。ここはアオバトの集団飛来池として、神奈川県の天然記念物に指定されています。

照ヶ崎に飛来するアオバトの観察・調査を毎日続ける平塚のグループこまたんの方にお話しを伺いました。

アオバトは全長約33センチの中型のハトです。全身は黄緑がかり、くちばしの色はライトブルーです。成熟したオスだけは羽や肩に小豆色の部分があります。

アオバトは毎年4月の後半から照ケ崎海岸への飛来が始まり、7月後半からは日の出からの4時間で約1000羽以上が飛来し、10月を過ぎると来なくなるようです。

なぜアオバトはわざわざ丹沢から毎日飛んで来るの?
なぜ丹沢から来ていると分かるの?

こまたんが本格的に調査を始めたのは1991年で、海岸への飛来時期や飛来数などを連日調べ、岩礁に残されたフンから標高1000メートル以上に生えるミヤマザクラなどの種子が見つかり、普段は丹沢山地の標高の高い地域で巣を作って過ごしているのを突き止めたのだそうです。

何度か下見に行って場所を把握し、いよいよ台風一過、晴天の朝5時、車を大磯漁港の県営駐車場に停め、機材を持って出発です。駐車場を出て海に向かって右側に堤防に昇る階段があります。そこから右に歩くと浜に降りる階段が見えます。その頃にはすでにこまたんのメンバーが双眼鏡で観察を始めていました。

浜には十数人のカメラマンが並んでいます。三脚をセットしながら空を見上げると、10〜20羽ほどの野鳥の群れが次々と岩礁目指して飛んでくるのが見えます。

こんなに波が荒くてもなんとか岩に着陸しようと必死になるアオバトの姿。たまに波に飲まれて沈んでしまうものもいるとか。命懸けの塩分補給に息を呑みます。

波が岩に砕けると一斉に飛び立ち、波が引くとまた岩に来て窪みに溜まった海水を飲みます。

波のない穏やかな日はアオバトにとっては最高なのでしょうが、やはり緊張感は荒波によって生まれます。アオバト撮影は台風一過の朝がおすすめです。

夏場、天気の良い日は撮影スポットがかんかん照りになるので、可能な限り早朝に到着することをおすすめします。

照ヶ崎海岸へのアクセス

JR大磯駅から徒歩10分。国道1号線を渡ってすぐ。

大磯漁港県営駐車場 営業時間5:00~22:00

区分時間料金上限額(1日あたり)
普通自動車310円1,040円
大型自動車630円2,090円
原付・自動二輪車160円520円
  • 第1駐車場:114台、第2駐車場:239台
  • 大型自動車・自動二輪車は第2駐車場のみ駐車できます。

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